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有価証券報告書情報を使った企業研究まとめ|就活生・転職者の企業研究

外資系企業の企業研究のやり方(米国編:EDGARの使い方2)

      2014/12/08

外資系企業の企業研究方法として、以前にEdgarを用いた企業研究のやり方を紹介しましたが、今回はその応用編として他の書類の見方も紹介していきます。

 

Edgarから入手できるもの

Edgarからは会社のAnnual Report (10K)以外にも、様々なものを入手することができます。

詳細に知りたい方は、こちらに一覧が記載されています。

ただし、上記だと量が多すぎて何を見れば良いのかわからないかと思いますので、特に就活において必要と思われるものをピックアップしました。

 

1.Form 10-K

こちらは以前紹介した通り、日本の有価証券報告書に該当するものになります。内容については以前の記事「外資系企業の企業研究のやり方(米国編:Edgarの使い方)」を参照下さい。

 

2.Form 10-Q

日本の四半期報告書に該当するものです。四半期毎の会社情報を調べる際に最新版のForm 10-Qを閲覧します。

コンテンツとしては10-Kより劣りますが、最新情報が把握できるという意味で役に立ちます。

 

3.Form 8-K

日本の適時開示情報に該当するもので、重要な事項が生じた時に必ず提出が求められるものです。

適時開示情報については、以前紹介した記事「ニュースリリースと適時開示情報(IRリリース)の見方」を参照してください。

どの様な場合に提出が必要となるかについては、こちらに主なものが記載されていますが、内容としては日本の場合とほぼ同様です。

(というか、日本の制度が米国の制度を真似したものなので自然とそうなります)

 

4.DEF 14A

Proxy Statementといって、株主が株主総会において議決権を行使するにあたり参照する書類です。

日本でいうところの株主総会招集通知や事業報告書に該当します。

ここでは就活に役立つ情報として、会社の現役員の情報(役員報酬等)等が記載されています。

 

Proxy Statement (DEF 14A)の内容について

Proxy Statement (DEF14A)については、今回初めて紹介するものですので、Facebook Inc.の例を用いて内容を紹介してきます。

 

1.Proxy Statement (DEF14A)の入手方法

Proxy Statement (DEF14A)はEdgarから入手することができます。以前に「外資系企業の企業研究のやり方(米国編:Edgarの使い方)」で紹介した方法と同様です。

ただし、前回は有価証券報告書を入手するために10-Kという書類をクリックしましたが、今回はProxy StatementであるためDEF 14Aをクリックすればよいということになります。

尚、今回紹介するのは、Facebook Inc.から2014年3月31日にSECに提出されたProxy Statementで2014年5月22日に実施された株主総会に関するものです。

 

2.Facebook Inc.の役員について

まずは、Facebookの役員(2014年2月末時点)について見ていきましょう。

現在の役員については、目次にある”Executive Officers, Directors, and Corporate Governance”に記載されています。

米国では役員といった場合、会社の業務を監督する取締役(Director)と、業務を執行する執行役(Officer)に別れています。CEOやCFOは、Chief Executive OfficerやChief Financial Officerの略ですから、執行役の立場を表すものです。

日本の政治にあてはめると、国会議員が取締役で内閣が執行役であると考えてもらうと理解しやすくなると思います。

Facebookの役員として有名なMark ZuckerbergやSheryl K. Sandbergは取締役と執行役の両方の立場を担っており、Mark Zuckerbergは取締役会の会長でもあり、執行役としてはCEOでもあります。また、Sheryl K. Sandbergは取締役でもあり、COOでもあります。

 

3.役員報酬について

次に、気になる役員報酬について見て行きましょう。

役員報酬については、目次の”Executive Compensation”に2013年の報酬が記載されています。

 

①取締役の報酬

Mark ZuckerbergやSheryl K. Sandbergの2人は執行役と取締役を兼任しており、取締役としての報酬はもらってません(後述するように執行役としての報酬はあります)。

上記以外の取締役の現金報酬はベースとして$50,000、これに加え監査委員会委員長の取締役は2013年9月までは年間$20,000を、それ以降は年間$50,000の報酬が与えられ、また、監査委員会の委員長以外の他のメンバーも年間$20,000がベースです。

日本円(1$=100円)で換算すると、年間500万から700万とさほど高くない報酬と言えます。

しかし、これ以外に株式報酬として取締役に$300,000相当の報酬が付与されており、取締役の報酬は合計で約$440,000が平均となっております。日本円にすると、4千万~5千万円ほどが取締役の報酬になります。

 

②執行役の報酬

Mark Zuckerberg氏の報酬について

米国のITベンチャーによく見られる傾向ですが、創業者であるMark Zuckerberg氏の現金報酬は年間$1です。また、株式報酬も$0でありZuckerberg氏は会社からの報酬はほぼ貰っていません。ただし、会社の航空機を自分の為に利用した際の費用分を現物給与として、$653,165計上しております。

一方、Zuckerberg氏は2013年にストックオプションの行使により取得した株式を売却することにより3,299百万ドル(1$=100円換算で3,299億円)を手にしています。

つまり、過去のストックオプションの行使で、これだけ貰えれば微々たる役員報酬等いらないという事なのでしょうね。

 

その他の執行役の報酬について

その他の執行役については、COOであるSandberg氏、CFOであるEbersman氏が現金報酬として、ボーナスと合わせて約1億円、CTOであるSchroepfer氏が約7千万と、この規模の会社としてはさほど高くない様に見えます。

一方で、株式報酬としては、COOに約15億、CFOに9億、CTOに11億、それ以外の取締役であるFischer氏にも6億円と、高額な報酬が支払われております。

 - 有価証券報告書の使い方

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