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有価証券報告書情報を使った企業研究まとめ|就活生・転職者の企業研究

外資系の企業研究のやり方(米国編:EDGARの使い方1)

      2014/12/08

これまでも紹介している様に、日本の企業研究はEdinetと有価証券報告書を使います。

では外資系の企業研究はどの様にしたらいいのでしょうか?

 

米国上場会社の企業研究

実はNYSEやNASDAQに上場している会社であれば日本と同様、米国の会社も有価証券報告書を開示しています。

ちなみに有価証券報告書にあたるものは英語でAnnual Report(アニュアルレポート)といい、このサイトのタイトルの由来にもなっています。

日本の企業はEdinetから有価証券報告書を検索しましたが、米国の上場会社はEdgarというサイトから各企業のアニュアルレポート(以下、アニュレポ)を探します。

 

EDGARの使い方

では、試しにAppleのアニュレポをEdgarから検索してみたいと思います。

Edgarを開いて、”Apple”と入力します。

apple

Appleという名の付く会社が一気に表示されます。

apple2

ここからお目当ての会社を探します。

上から6段目に”Apple Inc”がでてきますので、左側の”0000320193″と表示されている部分をクリックします。

apple3

すると、Apple Inc.がこれまでに開示した資料が新しい順に表示されます。

この中でアニュレポを探すには10-Kというレポートタイプを探してみて下さい。

今回は一番上に表示されていますので、Formatの下にあるDocumentsというボタンをクリックすると更に一覧が現れます。

apple4

ここでも10-Kをクリックします(他の項目は添付資料等です)。

apple6

見事Apple Inc.のアニュアルレポートが表示されました。

 

日本事業の状況を知る

ここからは、Apple Inc.の日本事業を見て行きます。

米国のアニュレポも日本のものに負けず劣らず(あるいはそれ以上に)枚数は膨大です。

そこで日本の状況を知るために、Ctrl+Fを使って”Japan”と検索をかけてみましょう。

Appleの場合、日本を一つのセグメントとしているので、地域セグメント情報を見る事で多くの事がわかります。

数値情報等は難しい英語がわからなくても、理解が可能ですよ。

売上,利益情報

“Japan”検索の10番目と18番目にJapanセグメントの売上・利益情報が記載されていますので、抜粋します。

2012:売上高 $10,571 Million  利益  $5,861 Million
2013:売上高 $13,462 Million  利益  $6,819 Million
2014:売上高 $14,982 Million  利益  $7,183 Million

日本での売り上げは順調に伸びています。その規模は2014年9月期には売上高1兆4,982億円(1$=100円換算)利益7,183億円を記録しています。

ちなみに全体の売上に対する日本のシェアは毎年約8%です。

解説によると、iPhone5,6とiPadがやはり好調だったようです。円安効果が増収をやや押し下げたもののそれでも、昨年より11%が伸びています。

また、利益も順調に伸びており、利益率は年々減少しているものの約50%もあります。

 

その他、就活に役立つ項目

 

アニュアルレポートには、地域毎の売上高や利益以外にも多く情報が記載されています。

以下が、Apple社のアニュレポの目次です。

<PART I>
Item 1 – Business
Item 1A – Risk Factors
Item 1B – Unresolved staff comments
Item 2 – Properties
Item 3 – Legal Proceedings
Item 4 – Mine Safety Disclosures
<PART II>
Item 5 – Market for Registrant’s Common Equity, Related Stockholder Matters and Issuer Purchases of Equity Securities
Item 6 – Selected Financial Data
Item 7 – Management’s Discussion and Analysis
Item 7A – Quantitative and Qualitative Disclosures about Market Risk
Item 8 – Financial Statements and Supplementary Data
Item 9 – Changes in and Disagreements with accountants on accounting and financial disclosure
Item 9A – Controls and Procedures
Item 9B – Other Information

<PART III>
Item 10 – Directors, Executive Officers and Corporate Governance
Item 11 – Executive Compensation
Item 12 – Security Ownership of Certain Beneficial Owners and Management and Related Stockholder Matters
Item 13 – Certain Relationships and Related Transactions, and Director Independence
Item 14 – Principal Accounting Fees and Services

<PART IV>
Item 15 – Exhibits, Financial Statement Schedules

これらの中で就活に役立つ項目は、以下の通りです。

Item 1A – Risk Factors
Item 7 – Management’s Discussion and Analysis
Item 11 – Executive Compensation

Item 1A – Risk Factors

Item1AのRisk Factorsは日本の有価証券報告書と同様、会社が抱える事業上のリスクについて、記載されています。

別の言い方をすれば、ここに会社の経営課題が記載されているといえます。

英語が苦手な人も、Google翻訳等を使って、面接等で活かせるようにして欲しいものです。

 

Item 7 – Management’s Discussion and Analysis

直近の業績について経営者自身が分析している項目です。

例えばApple社の場合、米国、ヨーロッパ、日本、中国等の地域別の販売状況や、iPhone, iPad等の製品毎の売上推移等を分析しています。

 

Item 11 – Executive Compensation

役員の報酬が記載されている項目です。

ただし、多くの会社でAnnual Reportではなく、決算日後120日以内に提出されるproxy statement(日本の株主総会招集通知、事業報告書に該当)に詳細が記載されており、Annual Reportではそこを参照する旨が記載されているのみになります。

proxy statementもEdgarで探す事ができますので、Apple社の2014年9月期のproxy statementが提出される頃にまた解説していきたいと思います。

 - 有価証券報告書の使い方

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